古事記研究 (2)
第1章 天地の始まり
1. 神々の誕生
混沌とした世界の中から、やがて天と地が分かれました。後に多くの神々が住まわれることになる天の世界は、天原(たかあまはら)と呼ばれます。
最初に現れた神は、天を司る天之御中主(あめのみなかぬしの神)。続いて高御産巣日(たかみむすひ)の神、神産巣日(かみむすひ)の神が現れました。
一方、まだ油のようにどろりとした大地からは、宇摩志阿斯訶備比古遅(うましあしかびひこじ)の神と天之常立(あめのとこたち)の神が現れます。 この五柱の神々は、後に続く神々とは区別される「特別な神々」とされています。
次に国之常立(くにのとこたち)の神と豊雲野(とよくもぬ)の神が現れ、七柱となりました。 これらはいずれも「独神(ひとりがみ)」で、男女の対を持たない神々です。
男女一対の神として最初に現れたのは、土地の神である宇比地邇(うひぢに)の神と須比智邇(すひぢに)の神でした。
続いて、土地の境界を示す杭の神である角杙(つのぐい)の神と活杙(いくぐい)の神が現れます。 その次に、門戸を守る神である意富斗能地(おほとのぢ)の神と大斗乃弁(おほとのべ)の神が現れました。
さらに、理想の男性像を表す於母陀流(おもだる)の神、理想の女性像を表す阿夜訶志古泥(あやかしこね)の神が続きます。
そして最後に、国生み・神生みを担う伊耶那岐(いざなぎ)の命と、女性の神である伊耶那美(いざなみ)の命が現れました。
【追記】道 歌
- 美しきこの天地の御姿は主のつくりし一家なりけり
- 世の初め降り給ひし武の使命国の守りと君の御声に
- 一霊の元の御親御姿は響き光りてぞ生れし言霊(ことだま)