古事記研究 (3)
2. 伊耶那岐の命と伊耶那美の命
天つ神すべての神々は、伊耶那岐の命と伊耶那美の命の二柱の神に 「この天の沼矛(あめのぬぼこ)で漂っている国を固め整えなさい。(修理固成しなさい)」と言われました。
二柱の神は天の浮橋(あめのうきはし)にお立ちになって、その沼矛をさし下ろしてかき回されて、 海水をころころと鳴らして矛を引き上げたときに、矛の先から滴り落ちた濃い塩水が固まって島ができ、これが淤能碁呂島(おのごろしま)と言います。
その島に天降りして、天の御柱を立てて大きな御殿をお建てになりました。 そこで伊耶那岐の命は、伊耶那美の命に「あなたの体はどのようになっている?」と尋ねました。
伊耶那美の命は「ほとんど完成しているが、一か所足りない部分があります。あなたはどう?」
伊耶那岐の命は「私もほとんど完成しているが、一か所余分な所がある。私の余分な部分であなたの足りない部分をふさいで国造りをしましょう。 あなたはこの柱を右から回り、私は左から回る。出会ったところでそれをしましょう」と言った。
二人が出会った時、先に伊耶那美の命が「なんて素敵な方でしょう。」と言い、伊耶那岐の命も「なんて綺麗な方でしょう。 でも女の人が先に声をかけたのはどうもはしたないと思うが・・・」
生まれた一体は手も足もない水蛭子(ひるこ)だったので葦船に入れて流し捨て、もう一体は形も定かでない淡島(あわしま)でしたので子供の数には数えませんでした。
伊耶那岐の命は「今、私達が生んだ子はよくない。天つ神へ申し上げよう」と言って、すぐに一緒に天に上って天つ神のご指示を仰がれました。
そこで、天つ神が太占(ふとまに)により占い、「女の人が声を先にかけたのが良くなかった。 帰ってもう一度やり直しなさい」と言われました。二人は戻りもう一度同じように柱を回りました。
今度は伊耶那岐の命から先に声をかけ「なんて綺麗な方でしょう。」、伊耶那美の命も「なんて素敵な方でしょう。」と言い神聖な行為をしました。
伊耶那岐の命と伊耶那美の命はたくさんの島を生み、次に神々を生まれました。
【追記】
- 「天の浮橋(あめのうきはし)に立たねば武は生まれない」は、古事記のこの部分に由来しています。
- 入身一足(△)、円転の理(〇)、修理固成(口)の「修理固成」は、古事記のこの部分に由来しています。
【追記】道 歌
- 天地の精魂凝りて十字道世界和楽のむすぶ浮橋
- いきいのち廻り栄ゆる世の仕組たまの合気は天の浮橋
- 世の仕組国のみ親の命もて勝速日立つ天の浮橋
- みちたりし神の栄の大宇宙二度の岩戸は天の浮橋
- むらきもの我れ鍛えんと浮橋にむすぶ真空神のめぐみに
- 武産は御親の火水(いき)に合気してその営は岐美の神業