合気道基礎知識 5. 膝行(しっこう)
合気道では座った状態から技を繰り出す「座り技」と言う独特の技法があります。この座った状態から膝で歩く膝行は、大切な動作です。
膝行のポイント
膝行は「畳」の生活においても大変重要な所作の一つであり、座り技は日本の伝統文化を受け継ぐ動作でもあります。
初めのうちはなかなかうまくできません。速く動こうとして雑になってはいけません。ゆっくりでも良いので丁寧に行ってください。徐々にスピードもついてきます。
膝行は見た目以上に難しく、正しい姿勢と重心の使い方が重要です。正確な膝行ができるよう、ポイントをまとめました。以下の点を意識すると、安定した動きに近づきます。
- 膝を着いて跪座(きざ=正座からつま先を立てた姿勢のこと)で、常に半身の構えを崩さず移動する
- 膝と腰のバランスを上手くとり、手は上体を振らずに座った姿勢を崩さないようにする
- 膝を踏み出す時、腰を回転させながら踏み出し、後ろの足が流れないよう引きつけます
- 立て膝の太腿は畳と水平、膝頭と畳との角度は垂直にする
- 移動中は常に跪座の状態を保つ
- 上体を前に倒し過ぎると尻が下がって、前進する力が生かせない
- 前の膝が畳に着くやいなや、後ろの足を前に進める
- 左右の膝の軌跡は水平ではなく、一本の線上を移動する(畳の線上を左右の膝が交互に進む)
- 手は太ももの上に軽く置き、立って移動する「ナンバ」を座っても意識して行う
- 前進に慣れてきたら、後退、転換も取り入れ、スムーズな移動ができるよう稽古する