「受身三年」に込められた意味
「受身の上達は技法の上達」とか「受身三年」とかさまざまの言葉で受身の重要性が強調されている。
合気道真諦
(出典:『合気道真諦』二代道主・1986年発行、113頁)
受身というものは自分の体が崩れてついに地面に倒れようとする時、 どうやって地面から受ける衝撃から自分の身体を護るかについての技法であり、 絶えず自分の主体性を保持して、しかも相手に倒された力の方向をうまく利用しながらも勢いに従って地面の抵抗を避けようとするものである。
この受身は後方、前方、側方と倒れるあらゆる方向、あらゆる場合に対処することができるようになっていなければならない。
前方回転の受身とは、ことさらに受身をするという形ではなく、自然に前方へ歩きながら一歩前へ出ようとする足と同じ側の手の指先を内に向け、 その手を軽く伸ばしながら体を輪のようにして、肘、肩、腰と順次に地につけて回転するものである。
後方への受身は、あごを充分に引き、足をまげつつ臀部、腰、背中と対角線型に体を丸くしながら後ろへころがることをいうのである。
受身は合気道の技の延長であり、どんな場合でも自然に転がるように受けることが大切です。 意図的に強く手を打ちつける必要はありません。
合気道上達BOOK
(出典:『合気道上達BOOK』現道主・2007年発行、14頁~17ページ)
■ 後方回転受身
前足の膝を使い、徐々に体勢低く後方へ体を倒しこみ、そのまま一回転する形の受身。
● (右半身から)軸となる前足の膝をやわかかく使って
徐々に体を低くして倒れるようにする。
● 背中をまっすぐに接地させず、
左腕から右肩の裏側を結んだ対角線上に後方へ回転する。
■ 前方回転受身
対角線上に体をなめらかに接地させ回転する
前方回転受身は体を前方に倒しこみ、その勢いのまま一回転して起き上がる受身。
● 手を設置させるときは、指先を自分の方へ向けないと、
この手がストッパーになり、うまく回転できない。
● (左半身から)左肩から右の腰、右ひざの順で、
対角線上に体をなめらかに接地させて回転する。
藤田昌武師範の言葉
藤田先生は生前こんなことを言われていました。
「よく受身三年と言うけど、あれは受身の稽古を3年しろという意味ではないよ。
合気道を毎日稽古していれば、3年で受身も上手くなるという意味だよ。
三度のめしより稽古が好きというふうになれば、受身もご馳走になるんだよ。」