真空の気と空の気とは
真空の気と空の気、二つの気とは何か。二つの気を一つにするとはどういうことかを解説します。
道歌
開祖が残された道歌は、時にふれて開祖ご自身の心を表現されたと言われています。「真空の気と空の気」に関して、次のように詠まれています。
真空と空のむすびのなかりせば合気の道は知るよしもなし
「合気神髄」の記述
「合気神髄」(柏樹社版・67ページ)に次のように書かれています。
気構えが自由に出来ておらぬ人には、充分な力は出せません。空の気と、真空の気の置きどころを知ることが第一であります。
真空の気は宇宙に充満しています。これは宇宙の万物を生み出す根元であります。空の気は物であります。それがあるから五体は崩れず保っております。
空の気は重い力を持っております。また本体は物の気で働きます。身の軽さ、早業(はやわざ)は真空の気を持ってせねばなりません。空の気は引力を与える縄であります。 自由はこの空の気を解脱せねばなりません。これを解脱して真空の気に結べば技が出ます。
私の理解
■ 空の気
物理的なもの=空気、これは体を支えます。人間は空気がなければ、倒れてしまいます。
■ 真空の気
宇宙に蔓延している元気の源、これは心を支えます。人間は元気がなければ、やはり倒れてしまいます。
■ 二つの気の結び
空の気は口・鼻・皮膚から吸収します。真空の気も同様に体全体で吸収し、その二つの気を臍下丹田に収め、結ぶことでものすごいエネルギーが生まれ、そのエネルギーを今度は、臍下丹田から螺旋状に放出していきます。よく「気を出せ」と言いますが、私はこの二つの気の結ばれたものを、体全体から出していくものだと考えています。
合気道の稽古においては、気持ちは前向きに、力は入れず込めず、力は出すことを心掛けております。何よりも「合気道が楽しい」という気持ちが、真空の気と空の気を結ぶ一番の近道だと思います。