【3】 横面打ち2
横面を打って行った時、取りの捌きにどう対応するか、言い換えると受けの取り方について説明します。例として、自分が右手で横面を打ち、取りは四方投げを行います。取りは転身または入身で横面を捌きます。当然自分の体勢は崩れて行きますが、崩れたところからがポイントです。自分の右掌を見て行くと良いです。
取りが転身で、横面を捌いた時、自分の手は取りの中心にありますが、臍は取りが捌く前の状態の場所を向いており、上体は腰から左に折れ、尻が後ろに残ってしまいます。すなわち、崩された時点では、自分の臍は相手の正中線を捉えてはいません。ですから、その崩れた体勢を立て直す必要があります。自分の右掌の方向に、目と右足の親指と臍を向けます。同時に左足を右足の後方に移動させます。左足が宙に浮くこともありますが、一旦左足に体重を移動させると、右手で取りの喉を下から突き上げる体勢に戻ることができます。
取りが入身で、横面を捌いた時、自分の右足は前に、右掌は右肩より後ろにあり、上体を後ろに反らされた体勢で崩されます。崩されたままでの状態でいるのではなく、すかさず右掌を見ます。顔を正面に向けたまま右を覗くのではなく、体全体で見ます。すなわち、右掌の方向に目、右足の親指、臍を向けます。その方法は2種類あります。一つは右足を右掌の方に下げ、(半歩後ろに引く)臍を右掌の方向に向ける。もう一つは左足を半歩前に出し、同様に臍を右掌の方向に向けます。
要は、受けは常に攻撃をし続けることを心掛けて、横面を打って行きます。崩された体勢をいかに素早くしっかりとした体勢に戻し、再度攻撃をし続ける体勢に戻せるか。そして取りの技を自分の体全体で受けを取ると良いです。取りに対して頑張るでもなく、かといって自分勝手な受けも取らない。相手と一体となって技を磨いていくと良いと思います。自分を砥石にして相手を研く。これを交互に行えば双方共技が上達すると思います。
心構え | 正面打ち | 呼吸法 | 十字絡み |
着装 | 横面打ち | 第一教 | 腰投げ |
礼 | 突き | 第二教 | 合気落とし |
立ち方・座り方 | 交差取り | 第三教 | 円明投げ |
目・手・足・臍 | 片手取り | 第四教 | 自由技 |
体捌き | 両手取り | 第五教 | 短刀取り |
受け身 | 諸手取り | 入身投げ | 太刀取り |
膝行 | 両肩取り | 四方投げ | 杖取り |
残心 | 後ろ取り | 小手返し | 多人数掛け |
準備・整理運動 | 肩取り正面打ち | 天地投げ | 立ち技 |
単独・相対動作 | 武器の扱い | 回転投げ | 座り技 |
稽古上の安全 | 多人数 | 呼吸投げ | 半身半立ち技 |