【25】 後ろ両手首取り小手返し
私は常々、会員の皆さんに「受けを上手になってください」とお話しています。受けが上手になれば必ず技も上達すると信じているからです。後ろ両手首取り小手返しは、取りと受けが一つの技を練り上げ切磋琢磨していくには、格好の技法だと思います。
取りが両手を上げ時、受けは腰を引くのではなく、取りの動きについていき、体重を乗せていくと良いでしょう。後ろ両手首取りの受けの取り方は、この合気道山椒の実の【9】 後ろ両手首取りを参考にしてください。
この写真は、左半身に構え、相手が自分の左手を前から取り、後ろに回って右手を取りに来ています。相手に後から取らせた右手を螺旋状に前に振りかぶり、斬り下ろします。ここでちょっとしたポイントがあります。腕(かいな)を返しながら、自分の臍の前に斬り下ろすことが重要です。親指が下、手の甲が臍の前、これがポイントです。 |
ここから、相手の右側面に転換しながら、左手は相手の肩口から手の甲にめがけてすべり落とし、受けの小手を掴みます。転換する時、初めは右手が臍の前、途中で両手が臍の前、転換し終わった時は左手が臍の前です。手はいつも臍の前にありますから、下を向き相手の手を見る必要はありません。顔を上げ姿勢を良くしましょう。次第に自分の正中線が意識できるようになり、軸を感じ取ることができてきます。そうなれば円運動における遠心力と求心力も体で分かってくると思います。
取りも受けも、動きの流れ切らないように体全体を使い動きます。一つの技を二人で作り上げていく過程はとても楽しいものになると思います。
心構え | 正面打ち | 呼吸法 | 十字絡み |
着装 | 横面打ち | 第一教 | 腰投げ |
礼 | 突き | 第二教 | 合気落とし |
立ち方・座り方 | 交差取り | 第三教 | 円明投げ |
目・手・足・臍 | 片手取り | 第四教 | 自由技 |
体捌き | 両手取り | 第五教 | 短刀取り |
受け身 | 諸手取り | 入身投げ | 太刀取り |
膝行 | 両肩取り | 四方投げ | 杖取り |
残心 | 後ろ取り | 小手返し | 多人数掛け |
準備・整理運動 | 肩取り正面打ち | 天地投げ | 立ち技 |
単独・相対動作 | 武器の扱い | 回転投げ | 座り技 |
稽古上の安全 | 多人数 | 呼吸投げ | 半身半立ち技 |