【28】 第五教

例:受けが右手で正面打ちを打つ

第五教は、短刀取りで使う代表的な技ですが、今回は正面打ちで説明します。正面打ち第五教も色々な方法がありますが、私が教わって来た中に、いくつかの山椒の実があります。

第五教1 左手を矢筈の手にし、受けの肘を制します。
実は、この段階の前に一つ目の山椒の実があります。
正面打ち第一教では、相半身に構えるのが通常ですが、第五教の場合は、逆半身に構えるとスムーズな体捌きができます。
第五教2 右手刀を左手の矢筈に重ねます。
この時、左半身になり、正面打ちの線を外し、相手の前に自分はいず、自分の前に相手がいるポジションを取ります。当然左逆半身でやや体が開いた形になっています。この形を作ることを想定して、最初から左逆半身で構えるのが、一粒目の山椒の実です。
第五教3 右手を滑らせ、左手首を握ります。
体は相手の裏にいますので、表は一寸したコツがあります。自分の左手のスナップを利かせ、相手の腕を自分の臍まで斬り下げてから表に入ります。相手を崩してから表に出て行くのが、二つ目の山椒の実です。裏は転換しながら相手の腕を斬り下げていきます。

最後に抑えです。相手の肘と手首をSの字にしますが、相手が力を入れて抵抗した時は、いきなり極めるのは難しいです。一旦肘を逆間接で極めると、相手は肘を戻そうと意識しますので、自分からSの字を作ろうとしてくれます。まさに、この瞬間が第五教の抑えに入る絶好のタイミングです。





 心構え  正面打ち  呼吸法  十字絡み
 着装  横面打ち  第一教  腰投げ
 礼  突き  第二教  合気落とし
 立ち方・座り方  交差取り  第三教  円明投げ
 目・手・足・臍  片手取り  第四教  自由技
 体捌き  両手取り  第五教  短刀取り
 受け身  諸手取り  入身投げ  太刀取り
 膝行  両肩取り  四方投げ  杖取り
 残心  後ろ取り  小手返し  多人数掛け
 準備・整理運動  肩取り正面打ち  天地投げ  立ち技
 単独・相対動作  武器の扱い  回転投げ  座り技
 稽古上の安全  多人数  呼吸投げ  半身半立ち技

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