【29】 第三教の受け

いつも会員の皆さんに「受けを上手になってください」とお話しています。受けが上手になれば必ず技も上達すると思っているからです。


受けで注意することは、相手に力で頑張って抵抗しないことと、勝手な受けを取らないことです。一見簡単そうですが、実はこれがそう容易なことではないのです。一方の端が頑張る受け、もう一方の端が勝手な受けとすると、ちょうど良い受けというのは、この両端のどこか一点にしかないからです。


第三教の受け この写真は第三教の裏の受けを取っているところです。相手との接点である左手を目と臍と左足の親指で追っていくこと大切です。山椒の実は、左手の甲に自分の全体重を乗せていくことです。そうすれば足は自由に動きます。相手の動きを体全体で感じながら、その動きに付いていきましょう。


取りが手首を下に下げれば、自分も下がる。取りが手首を上に上げれば、自分も上がる。受けのタイミングが遅ければ頑張り稽古となり、結果として手首は相当痛くなります。一方、取りの動きを予測して先回りすれば勝手な受けとなります。取りは相手の手首を痛めつけるのが目的ではありません。相手の手首を使って受けの重心を崩そうしているのです。ですから、取りの第三教(小手ひねり)を臍下丹田に感じながら動いていけば、早くも遅くもないちょうど良い受けができます。


まずは受けの中で相手の動きに上手に導かれることです。上手に導かれない内は、相手を上手に導くことは到底できません。導くことができなければ、崩すことはもっとできません。ですから、受け身が上手になるように心掛けたいと思っています。




 心構え  正面打ち  呼吸法  十字絡み
 着装  横面打ち  第一教  腰投げ
 礼  突き  第二教  合気落とし
 立ち方・座り方  交差取り  第三教  円明投げ
 目・手・足・臍  片手取り  第四教  自由技
 体捌き  両手取り  第五教  短刀取り
 受け身  諸手取り  入身投げ  太刀取り
 膝行  両肩取り  四方投げ  杖取り
 残心  後ろ取り  小手返し  多人数掛け
 準備・整理運動  肩取り正面打ち  天地投げ  立ち技
 単独・相対動作  武器の扱い  回転投げ  座り技
 稽古上の安全  多人数  呼吸投げ  半身半立ち技

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