【32】 合気十(あいきどう)

合気十、愛気十、十字道これ全て「あいきどう」と読みます。開祖が残された道歌にそう詠まれています。


★道歌
・ありがたや伊都とみづとの合気十ををしく進め瑞の御声に
・千早ぶる神の仕組みの愛気十八大力の神のさむはら
・天地の精魂凝りて十字道世界和楽のむすぶ浮橋


十と言う字がとても大切だと思います。開祖はよく「合気道は天の浮橋に立って行わねばならぬ」と言われていたそうです。天の浮橋については少し古事記で勉強する必要があります。天上のすべての神々が、伊耶那岐の命と伊耶那美の命に、「天の浮橋(あめのうきはし)に立って、天の沼矛(あめのぬぼこ)で修理固成しなさい(漂っている悪い状態のものを直し、正しい形に固め整えなさい)」と言われ、男女2柱の神様はそのようにされ、矛の先から滴り落ちた濃い塩水が固まって島ができた。これが日本の国の始まりとされています。


天の浮橋の神様の御技が「十」です。天の浮橋は虹をイメージして横棒を書き、二人の神様と天の沼矛を横棒の真ん中を通る縦棒を書きますと、「十」の字になります。合気道をするには「十」の如く、気持ちは澱んでいるものを正しく直していき、姿勢はまっすぐに天から地へ正しく立っていなければならないと言うことです。私は直接開祖にお会いしたことがありませんが、色々な先生達からそのように教わってきました。


さて、この「十」ですが、合気道の技の中に頻繁に現れます。第一教で相手をうつ伏せにしていく時、相手の体が横の棒、自分の動く方向が縦の棒の「十」。入身投げで相手を崩していく時、相手の体が横棒、自分の手が縦棒。腰投げで相手の体が横棒、自分の体が縦棒。天地投げで天の手が縦棒、地の手が横棒、座技呼吸法も同様に片手が縦、もう一方が横、また相手が横で自分が縦と言う具合に色々な「十」があります。


道歌を理解するのは難しいです。それは色々な知識も必要ですが、体で理解しなければならないからです。頭で分かっても体で体現できなければなりません。さらには開祖の心を感じ取れなければ、本当に理解したとは言えないと言われています。道歌が難しいのは、そのレベルに達することができない技の未熟さ故と言う先生もおられます。


道歌は開祖が残してくれた道標だと思います。天の浮橋に立って、合気十を行っていきたいと思っています。ちなみに当会のURLはaiki10です。本当はAIKIDOにしたかったのですが、すでにAIKIDOもAIKIも誰かが使っていました。そこでaiki10にしました。aiki10で「あいきどう」と読んでください。




 心構え  正面打ち  呼吸法  十字絡み
 着装  横面打ち  第一教  腰投げ
 礼  突き  第二教  合気落とし
 立ち方・座り方  交差取り  第三教  円明投げ
 目・手・足・臍  片手取り  第四教  自由技
 体捌き  両手取り  第五教  短刀取り
 受け身  諸手取り  入身投げ  太刀取り
 膝行  両肩取り  四方投げ  杖取り
 残心  後ろ取り  小手返し  多人数掛け
 準備・整理運動  肩取り正面打ち  天地投げ  立ち技
 単独・相対動作  武器の扱い  回転投げ  座り技
 稽古上の安全  多人数  呼吸投げ  半身半立ち技

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