【36】 正面打ち2(ハンガーの手)
正面打ちの打ち方については、正面打ちに記載しましたが、自分の正中線上に手を上げ下ろすことは、簡単そうに見えて実は結構難しいです。自分ではまっすぐに上げているつもりでも、脇が開いて、正中線の外に手がずれている事がよくあります。
今回は、この正面打ちで「脇が開く人」の矯正法を説明します。この方法は色々なスポーツでも取り入られている方法ですが、合気道でも有効な方法ではないかと思います。使用するものはハンガー1本だけで、所謂「ハンガーの手」と言われる方法です。
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自分の体の前でハンガーを写真のように持ってみてください。持つと言ってもハンガーを握るのではなく、掌は開いたままの状態でもハンガーは落ちません。両肘は上を向くようにしてください。このようにしてハンガーを持つと脇は開きません。この状態のまま正面打ちを数回行います。次に、左右の手の上下を入れ替えて正面打ちを数回行います。 |
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次にハンガーを外して、いつも通り正面打ちを行います。片手で打って行きますが、ハンガーがあると思い、そのハンガーを遠くに飛ばしていくイメージで手を振ります。肘から先を上手に使うとハンガーは遠くに飛びます。 |
この「ハンガーの手」にはもう一つ効用があります。上のハンガーを持っている写真ですが、左手の形を矢筈にすれば、正面打ち第一教(相手が右で打って来る時)の時、左手で相手の肘を制する時の動きと同じです。この肘を制する時も脇が開いている人が多いです。自分の手を下からすり上がる動きもこのハンガーを使って手を上下に動かす運動で感覚が養えると思います。試してみてください。
心構え | 正面打ち | 呼吸法 | 十字絡み |
着装 | 横面打ち | 第一教 | 腰投げ |
礼 | 突き | 第二教 | 合気落とし |
立ち方・座り方 | 交差取り | 第三教 | 円明投げ |
目・手・足・臍 | 片手取り | 第四教 | 自由技 |
体捌き | 両手取り | 第五教 | 短刀取り |
受け身 | 諸手取り | 入身投げ | 太刀取り |
膝行 | 両肩取り | 四方投げ | 杖取り |
残心 | 後ろ取り | 小手返し | 多人数掛け |
準備・整理運動 | 肩取り正面打ち | 天地投げ | 立ち技 |
単独・相対動作 | 武器の扱い | 回転投げ | 座り技 |
稽古上の安全 | 多人数 | 呼吸投げ | 半身半立ち技 |