【11】 四つの体捌き

合気道の体捌きは、入身と円転に集約されます。開祖が体捌きは四つあると言われた訳ではなく、藤田昌武師範が稽古中、開祖の体捌きの中から見つけられた法則です。分かってしまえば何だということですが、それを見つけられたのは、正にコロンブスの卵だと思います。


入身と転換の2種類、入身する方向が相手の外(裏)と内(表)の2種類で、その組み合わせ、2×2で4通りの体捌きとなる訳です。藤田先生は、開祖に「転換は入身して転換するで良いですか?」と尋ねられた事があり、開祖は「それで良い」と答えられたそうです。


藤田先生は、1に姿勢、2に体捌き、その次が技法と言われます。姿勢とは立ち方で、足の形はカタカナの「レ」と表現されます。先ず半身の姿勢、次に入身して自分を相手の攻撃から安全な場所に移動する、技を掛けるのはその後と言われます。また、これは指導の順序にも当てはまり、その方が早く上達すると教わっています。


確かにその通りだと思います。初心者の人が、早く色々な技を覚えたいという気持ちはよく分かります。しかし、基本の技を覚える前に基礎が大事です。四つの体捌きは大事な基礎の部分です。ここをしっかりと習得し、体で覚えることが上達への近道だと思います。また、私見ではありますが、先生がお手本で初めて見る動きをされても、「あっ、先ず内入身、次に手は・・・」と観れば、初めての技でも何とかなるものです。


外入身 内入身 外転換 内転換
外入身 内入身 外転換 外入身
受けの外(裏)へ
入身する
受けの内(表)へ
入身する
受けの外(裏)へ
入身し、転換する
受けの内(表)へ
入身し、転換する
姿勢:立ち方はカタカナの「レ」。 青は受け(相手)、黒は取り(自分)



藤田昌武師範の演武(体捌き)

資料提供 YouTube
この演武では、外転換(左・右)、内転換(左・右)、内入身(左・右)、外入身(左・右)の順番でされています。

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