【19】 熱中症を予防する

今回の上達への道は熱中症対策です。熱中症のことを知り、万一の場合でも慌てずされどすばやく対処する。何より予防する事が、上達の秘訣だと思います。一口に熱中症と言いますが、次の4つに分類され、対応策は以下の通りだそうです。

熱けいれん 大量に汗をかいた時に水だけしか補給しなかったため、血液の塩分濃度が低下して、足、腕、腹部の筋肉に痛みをともなったけいれんがおこる。 生理食塩水(0.9%)を補給すれば、通常は回復します。
(ポカリスエット等のスポーツドリンク)
熱失神 皮膚血管の拡張によって血圧が低下し、脳血流が減少しておこるもので、めまい、失神などがみられる。顔面そう白となって、脈は速くて弱くなる。 涼しい場所に運び、衣服をゆるめて寝かせ、水分を補給すれば通常は回復します。足を高くし、手足を末梢から中心部に向けてマッサージするのも有効です。吐き気やおう吐などで水分補給ができない場合には、病院に運び、点滴を受ける必要があります。
熱疲労 脱水による症状で、脱力感、倦怠感、めまい、頭痛、吐き気などがみられる。
熱射病 体温の上昇によって中枢機能に異常をきたした状態。意識障害(反応が鈍い、言動がおかしい、意識がない)がおこり、死亡率が高い。 すぐに救急車を呼ぶ
死の危険のある緊急事態です。体を冷やしながら、集中治療のできる病院へ一刻も早く運ぶ必要があります。いかに早く体温を下げて意識を回復させるかが予後を左右するので、現場での処置が重要です。体温を下げるには、水をかけたり、濡れタオルを当てて扇ぐ方法、首、わきの下、足の付け根など太い血管のある部分に氷やアイスパックをあてる方法が効果的です。循環が悪い場合は、足を高くし、マッサージをします。


次に予防ですが、一つは水分補給です。できればスポーツドリンクが良いようです。先ず稽古30分前に350~500mlを飲んでおくと、心拍数の上昇を抑え、疲れにくくする効果が期待できるそうです。次に稽古中の水分補給ですが、喉が渇いたなと思ったら既に遅く、そうなる前に補給した方が良いようです。


疲れたと思ったら休憩する。喉が渇く前に水分を補給する。稽古法も昔とは随分変わってきたと感じます。水分補給等は最近の稽古では当たり前になってきています。しかし、一つ重要な事があると思います。そこは道場であり、稽古場であることを忘れてはいけないと思います。当会の稽古では、水分補給は各自の自由補給と強制補給(全員で水分を補給する)の両方を採り入れていますが、水分を補給する際、皆座って飲んでいます。最新の科学を導入しながらも、礼節は重んじていきたいと思っております。




【参考文献】
「熱中症を防ごう」 日本体育協会▶
「スポーツ活動中の熱中症を予防しよう」 大塚製薬▶
「知っておこう!熱中症の予防と応急処置」 ヘルスクリック▶



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