【20】 4点セット

合気道では中心に纏めることがとても大切です。中心軸、正中線色々な表現方法があります。藤田昌武師範は、この中心に纏めるについて非常に簡単に分かり易く説明されます。藤田先生は常々「手、目、足の親指そして臍を相手との接点に向けて行く。この4点セットが大事」と言われています。


相手に捉せている所、相手に触れている所、これが「手」です。この「手」の部分を見て行く。見ると言っても横から覗くのではなく、あくまで自分の「目」の正面に、自分の「手」があるようにする。これで「手」と「目」がワンセットになります。


次に足の親指ですが、「ナンバ(右手が前なら、右足が前)」の形で半身になります。藤田先生は「合気道は半身の連続」と言われます。これで、「手」、「目」、「足の親指」がワンセットになります。


そして最後が臍(腹と言われる時もあります)。臍が外を向いてはいけない。臍がきちんと「手」、「目」、「足の親指」の方向に向けて行くきます。この、「手」、「目」、「足の親指」、「臍」の4点セットが一つなって動くことが大切と言われています。


私は以前、藤田先生に「4点セットは人と握手する時のイメージで良いですか?」とお尋ねしたことがあります。先生は「それで良い」と言われました。以来、私は時々、例えば入身投げで投げ終わった後、前に出ている手の親指が下を向いていますが、この手の親指を上に向き変え、後ろの足を前の足に揃えると言う事をしています。この時きちんと握手できる体勢になっているか(自分の手は自分の中心にあるか)を確認しています。


なお、この4点セットは受けでも同じだと思います。受けを取る時も、取りとの接点である「手」を「目」で見て行く。取りの動きに合わせて足を運ぶ。即ち、「足の親指」は手の方向に向けて行く。そして、取りの導きを体全体で感じ取るには、「臍」を取りとの接点(手の方向)に向けて行く。これを先ずは意識して行う。徐々に無意識でもできてきます。受けの時に無意識に4点セットができてくると、取りの時にも無意識で4点セットができてくると考えています。「言うは易く、行うは難し」ですが、何度も何度も繰り返すことによって少しずつ上達するのではないかと思っています。







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