合気道基礎知識 【7】手刀と操作
手刀とは
手刀(てがたな)とは、掌の部分だけではなく、肘から先も含まれ、手刀部、掌底部(しょうていぶ)、尺骨部(しゃくこつ:小指側の骨)、橈骨部(とうこつ:親指側の骨)の全ての部位を言い、これら全てを利用します。
手刀を生かす
合気道では呼吸力を発揮して受けを制しますが、その呼吸力は主に手刀を通じて発揮します。手刀を生かすには、腕の力だけではなく、全身の動きに合わせて手刀を生かすようにします。
操作法
手刀には、打つ、突く、払う、回す、返す、受ける、つかむ、ひねる、押す、引くなどさまざまな操作法があります。正しい操作法を技の中で生かしながら、受けの体を崩し、制して行きます。
払う |
・内払い(上段・中段・下段) 中心線より内側に払う。(例:右半身・・・正中線から左へ払う) ・外払い(上段・中段・下段) 中心線より外側に払う。(例:右半身・・・正中線から右へ払う) 振りかぶる時は、親指に気力を集中し息を吸い、切り降ろす時は、小指に気力を集中し息を吐きます。 |
回す |
・小回し(内回し・外回し) 自分の胸の前で小さく回す。 ・大回し(内回し・外回し) 自分の胸の前で大きく回す。 指先に気力を集中し息を吐きながら回します。 |
返す |
・内返し(掌を上にし、次に掌を下に返します) ・外返し(手の甲を上にし、次に掌を上に返します) 肩の力を抜き、全気力を指先に集中し、返します。 |
つかむ (持つ) |
・つかむ場所:手首、肘、腕、肩、胸 ・手首の持ち方:5種類(上から3種類、下から2種類) |
相手に対して | ・相手側へ突き出す (四方投げ・表への入身) ・上方へ振りかぶり、突き上げる (天地投げ・天の手) ・側面から切り上げる (外回転投げ・吊り上げる手) ・下方へ払いつつ、突き出す (天地投げ・地の手) ・下方へ切り下ろす (横面打ち・下への崩し) ・手首を返し転換しつつ、相手を引き込む (四方投げ・裏への転換) |