古事記研究 【2】

第1章 天地の始まりから須佐之男の命の追放

 1.天地の始まり  6.天照大御神と須佐之男の命

 2.伊耶那岐の命と伊耶那美の命  7.誓約

 3.伊耶那美の命の死と火神への制裁  8.天の岩戸

 4.黄泉の国  9.五つの穀物誕生

 5.伊耶那岐の命の禊 10.八俣の大蛇退治
目次第1章第2章第3章第4章◆古事記「上つ巻」に登場する神々(五十音順)


第1章 天地の始まりから須佐之男の命の追放

2.伊耶那岐の命と伊耶那美の命

天つ神すべての神々は、伊耶那岐の命と伊耶那美の命の二柱の神に「この天の沼矛(あめのぬぼこ)で漂っている国を固め整えなさい(修理固成しなさい)」と言われました。二柱の神は天の浮橋(あめのうきはし)にお立ちになって、その沼矛をさし下ろしてかき回されて、海水をころころと鳴らして矛を引き上げたときに、矛の先から滴り落ちた濃い塩水が固まって島ができ、これが淤能碁呂島(おのごろしま)と言います。その島に天降りして、天の御柱を立てて大きな御殿をお建てになりました。そこで伊耶那岐の命は、伊耶那美の命に「あなたの体はどのようになっている?」と尋ねました。伊耶那美の命は「ほとんど完成しているが、一か所足りない部分があります。あなたはどう?」 伊耶那岐の命は「私もほとんど完成しているが、一か所余分な所がある。私の余分な部分であなたの足りない部分をふさいで国造りをしましょう。あなたはこの柱を右から回り、私は左から回る。出会ったところでそれをしましょう」と言った。


二人が出会った時、先に伊耶那美の命が「なんて素敵な方でしょう」と言い、伊耶那岐の命も「なんて綺麗な方でしょう。でも女の人が先に声をかけたのはどうもはしたないと思うが・・・」 生まれた一体は手も足もない水蛭子(ひるこ)だったので葦船に入れて流し捨て、もう一体は形も定かでない淡島(あわしま)でしたので子供の数には数えませんでした。


伊耶那岐の命は「今、私達が生んだ子はよくない。天つ神へ申し上げよう」と言って、すぐに一緒に天に上って天つ神のご指示を仰がれました。そこで、天つ神が太占(ふとまに)により占い、「女の人が声を先にかけたのが良くなかった。帰ってもう一度やり直しなさい」と言われました。二人は戻りもう一度同じように柱を回りました。今度は伊耶那岐の命から先に声をかけ「なんて綺麗な方でしょう」、伊耶那美の命も「なんて素敵な方でしょう」と言い神聖な行為をしました。伊耶那岐の命と伊耶那美の命はたくさんの島を生み、次に神々を生まれました。

 

【追:「天の浮橋(あめのうきはし)に立たねば武は生まれない」はこれに由来しています。】
【追:入身一足(△)、円転の理(〇)、修理固成(口)の「修理固成」はこれに由来しています。】
【追:淤能碁呂島(おのごろしま)は地球の事です。】


◆伊耶那岐の命と伊耶那美の命が生んだ島

・淡道之穂之狭別の島
・伊予之二名の島
・隠岐の三子の島
・筑紫の島
・伊岐の島
・津島
・佐渡の島
・大倭豊秋津島
-大八島国と言う-
<淡路島>
<四国>
<隠岐の島>
<九州>
<壱岐の島>
<対馬>
<佐渡島>
<本州>



◆伊耶那岐の命と伊耶那美の命が生んだ神々

・大事忍男(おおことおしを)の神
・石土毘古(いはつちびこ)の神
・石巣比売(いはすひめ)の神
・大戸日別(おおとひわけ)の神
・天之吹男(あめのふきを)の神
・大屋毘古(おおやびこ)の神
・風木津別之忍男(かざもつわけのおしを)の神
・大綿津見(おおわたつみ)の神 <海の神>
・速秋津日子(はやあきつひこ)の神  <河口の神>
・速秋津比売(はやあきつひめ)の神(速秋津日子の神と共に8柱の神を生む)
-速秋津日子の神と速秋津比売の神の生んだ神
・沫那芸(あわなぎ)の神
・沫那美(あわなみ)の神
・頬那芸(つらなぎ)の神
・頬那美(つらなみ)の神
・天之水分(あめのみくまり)の神
・国之水分(くにのみくまり)の神
・天之久比奢母智(あめのくひざもち)の神
・国之久比奢母智(くにのくひざもち)の神
・志那都比古(しなつひこ)の神  <風の神>
・久々能智(くくのち)の神  <木の神>
・大山津見(おおやまつみ)の神  <山の神>
・鹿屋野比売(かやのひめ)の神  <野の神>[別名:野椎(のづち)の神]
-大山津見の神と鹿屋野比売の神の生んだ神
・天之狭土(あめのさづち)の神
・国之狭土(くにのさづち)の神
・天之狭霧(あめのさぎり)の神
・国之狭霧(くにのさぎり)の神
・天之闇戸(あめのくらと)の神
・国之闇戸(くにのくらと)の神
・大戸或子(おおとまとひこ)の神
・大戸或女(おおとまとひめ)の神
・鳥之石楠船(とりのいわくすふね)の神 [別名:天鳥船(あめのとりふね)の神 ]
・大宜都比売(おおげつひめ)の神
・火之夜芸速男(ひのやぎはやお)の神 [別名:火之炫毘古(ひのかがひこ)
・火之迦具土(ひのかぐつち)の神

【追:天鳥船は神々が天地を行き来する際に乗られる船です。「天鳥船の行」はこれに由来します。】


★ 道 歌 ★

・天地の精魂凝りて十字道世界和楽のむすぶ浮橋
・いきいのち廻り栄ゆる世の仕組たまの合気は天の浮橋
・世の仕組国のみ親の命もて勝速日立つ天の浮橋
・みちたりし神の栄の大宇宙二度の岩戸は天の浮橋
・むらきもの我れ鍛えんと浮橋にむすぶ真空神のめぐみに
・武産は御親の火水(いき)に合気してその営は岐美の神業



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