古事記研究 【11】
第2章 大国主の神の試練と国造り | ||
11.因幡の白兎 | 14.理想の女性を求めて | |
12.八十神達の凶行 | 15.海から来た小さな神 | |
13.根の堅州国での試練 | 16.謎の光る神の出現 | |
目次| 第1章| 第2章| 第3章| 第4章| ◆古事記「上つ巻」に登場する神々(五十音順) |
第2章 大国主の神の試練と国造り
11.因幡の白兎
大国主の神には八十神達という80人の兄弟がいましたが、皆因幡の八上比売という美女を自分の妻にしようとして因幡の国に行きました。大国主の神(この時は大穴牟遅の神と呼ばれていました)は、皆の荷物を持たされていたので皆より遅れて歩いていました。
因幡気多(けた)の岬に、鮫に嘘をついて島を渡ろうと試みたが嘘がばれて、皮を剥がれた白兎がいました。八十神達は、面白がって「海水で洗い、風の強い崖の上で寝ていれば治る」というさらに悪化する嘘の治療法を白兎に教えましたが、白兎はそのとおりにしてさらに苦しんでいるところに、大穴牟遅の神がとおりがかり「真水で体を洗い、河口の蒲の花粉を取って、敷き散らしてその上で休んでいなさい」と教えてあげました。白兎は直ぐに良くなり、大穴牟遅の神に大変感謝しました。
ところでこの白兎は、八上比売の遣い兎でした。八十神達は、八上比売に会い求婚しましたが、当然叶いませんでした。八上比売は、大穴牟遅の神と結婚すると言いだしましたので、八十神達は、大穴牟遅の神を八上比売に会わせないために、急きょ引き返し大穴牟遅の神を殺してしまおうとしました。
◆因幡の素兎に登場する神
・大国主(おおくにぬし)の神 ・八十神(やそがみ)達 ・八上比売(やかみひめ) |
<大穴牟遅(おおあなむぢ)の神とも呼ばれる> <大国主の神の兄弟80人> <因幡に住む美女> |
◀ 戻る | 目次 | 次へ ▶ |