第2章 大国主の神の試練と国造り
1. 因幡の白兎
大国主(おおくにぬし)の神は、若い頃は大穴牟遅(おおあなむぢ)と呼ばれていました。
大国主の神には兄弟神たち(八十神(やそがみ))という80人の兄弟がいましたが、皆因幡の八上比売(やかみひめ)という美女を自分の妻にしようとして因幡の国に行きました。 大国主の神は、皆の荷物を持たされていたので皆より遅れて歩いていました。
因幡気多(けた)の前(さき)に、鮫に嘘をついて島を渡ろうと試みたが嘘がばれて、皮を剥がれた白兎がいました。
八十神達は、面白がって「海水で洗い、風の強い崖の上で寝ていれば治る」というさらに悪化する嘘の治療法を白兎に教えましたが、 白兎はそのとおりにしてさらに苦しんでいるところに、大穴牟遅の神が通りがかり「真水で体を洗い、 河口の蒲の花粉を取って、敷き散らしてその上で休んでいなさい」と教えてあげました。白兎は直ぐに良くなり、大穴牟遅の神に大変感謝しました。
ところでこの白兎は、八上比売の遣い兎でした。八十神達は、八上比売に会い求婚しましたが、当然叶いませんでした。 八上比売は、大穴牟遅の神と結婚すると言いだしましたので、八十神達は、大穴牟遅の神を八上比売に会わせないために、急きょ引き返し大穴牟遅の神を殺してしまおうとしました。